宿命と刹那の狭間天壌の蒼響の自作、2次小説を公開しています。 自作「FATE BLAZE」と、2次モンハン小説「蒼銀の月」です。 | |
蒼銀の月 第10話【闘拳と刺突槍】モンハン小説「蒼銀の月」第10話です。
「果たして、あの二人は上手くやっているのですかね〜」 ノディアの、彼らに安心を委ねているのが分かる声が岩肌に、森に反射して微かに木霊する。 ノディアとノーヴェは、エリア10で怪鳥イャンクックの相手をしていた。 飛竜が進入できる区域で、森の中に二つとない池のあるエリア。傷ついた飛竜はここまで足を運び、喉の渇きや疲れを癒すのだ。 偶然、二人はイャンクックが水を飲んでいるのを見つけたのであった。 ノディアは双剣と思しき番の槍を抜刀した状態で、迫り来る突進や火炎液を避けている。 一方のノーヴェも抜刀しているのかしていないのか、はたまた武器か分からない手袋を拳に装備したまま、イャンクックの周りをぐるぐると回っている。 二人とも、戦う気はさらさらないのだ。 「ん〜、大丈夫だろ。あいつは集団戦闘のエキスパさんだぜ?寡黙なりにもテッドを支えられるだろ」 エキスパートと言いたかったのであろうノーヴェは、傷ついた訳でもなく回復薬を飲み干した。その間に怪鳥の突進が繰り出されたが、横飛びに交わし、空瓶を池に投げ捨てる。 「ん〜回復〜〜」 空瓶は最大量まで空いた中身に水を溜め込まされ、ぶくぶくと沈んでいった。ノーヴェはその光景を呑気に眺めている。 「意味も無く飲みましたね・・・」 ノディアが呆れた声で言い放つ。 「別にいいじゃんか。早く来てくれねぇかな〜お二人さん」 目の前にまで迫る啄ばみをノーヴェはひらりと避けた。イャンクックもいい加減、攻撃が当たらずに苛立ちを要所で見せている。 「そうですねぇ・・・・・・来ましたよ」 ノディアはそう言ってエリア3に通じる道を指差した。その先には《蒼氷鎌【銀月】》(そうひょうれん【ぎんげつ】)を背負う、 「お待たせしました!」 テッド。ガンハンマ《ヒートグレイ》を担ぐ、 「支援」 ルドナイが走ってこちらに向かっている。 やっとの二人の到来に口笛を吹き、 「やっと来てくれましたか!今から戦うんで、二人は手を出すなよ?」 拳を構えてやる気を見せるノーヴェ。 「そうですよ?すぐに終わらせますのでね・・・」 番の槍を軽く振り回すノディア。 イャンクックは応援に来た二人を目に留めず、一目散にノーヴェとノディアに向かって突進する。 「ノディア、とっとと解放しろよ!」 ノーヴェは突進する怪鳥の目の前に立ち塞がり、顔の衝突を腕に備え付けられた盾で防いだ。 「グ・・・グォッ!クックのくせにッ」 両腕の盾を並べて防いでも、片手剣に劣る大きさである。ノーヴェは大きく後退させられていた。だが、反動をものともせず突進で滑り転んだ怪鳥の頭にストレートの嵐を叩きつける! 「うらららららららららあ!!」 その猛襲はまさに、不動の岩山に容赦無く叩きつける豪雨の如く、怪鳥に抵抗すら許さない速度だった。 「吹っ飛べ!」 最後の一撃、左拳の溜めによるアッパー!イャンクックの顎を砕いた! 「さて、全て出し切ります・・・」 ノディアが怪鳥の喉元に近寄り、番の槍を腕ごと後ろへと引いた。そして突き出し、突き出し、止まる事無く突き出しを放つ!目に止まらぬ疾風のように喉を、肉を突き貫いていく!飛沫を上げる鮮血と見ず属性武器としての迸る(ほとばしる)水流、連続突きの雨はまさしく双剣の乱舞を連想させる。 「フィニッシュ、です」 ノディアは駄目押しとして両槍による渾身の突き出しを見舞った。だが空を切る。 もうイャンクックの首は、千切れて落ちていた。 「殺戮(さつりく)、完了です」 ノディアは付いた血を地面に振り払い、軽々と槍を背に納刀した。何故か異様に汗をかいている。 「どうだ、強いだろ?」 ノーヴェは誇らしげに、堂々と言い張った。握った拳より長かった角竜の角も、もう引っ込んでいた。 「今お見せいたしましたように、私の武器は連続突き《鬼迅突き》(きじんづき)を特徴とするランス系第二派生武器、《スピア》です」 「俺の真の武器、連続パンチを放つ片手剣の第二派生の武器《ナックル》だ。早く見せたかったんだよこれが」 本当に息の合った戦闘を繰り広げ、驟雨(しゅうう)を顕現させたノーヴェとノディア。 大地一杯に溢れ流れていた怪鳥の血溜りも、泡沫(うたかた)の景色。すぐに土を湿らせ染み込んでいった・・・ コメントお待ちしています。 InformationDate:2007/10/31
| |
Information
Date:2008/11/22